2021 年度 一般社団法人 大洲青年会議所

理事長所信

一般社団法人 大洲青年会議所

第68 代理事長 濱田 崇正

 

[はじめに]

大洲青年会議所は1955 年に創立し、1956 年日本で91 番目に承認され、多くの先輩方が地域

をより良いものにするために活動され、本年創立66 年目を迎えます。

コロナ禍のなか、昨年9 月に開催された、創立65 周年記念式典を無事に執り行うことができ

たのは、多くの先輩方並びに関係団体のご支援の賜物と改めて感謝いたします。

2011 年、大洲青年会議所に入会し、青年会議所に所属したからこそ出会うことができた先輩

方や仲間の支えがあって、今の私があります。そして、青年会議所だからこそできる事業や学びの「機会」を多く経験することで今の自分があり、本来引っ込み思案である自分自身を、少しずつではありますが、変えていく事ができました。

新型コロナウイルス感染拡大の終息の見えない今、当たり前のようにあった、メンバーの発

展・成長する貴重な「機会」が失われつつあります。このまま時代や環境に流されて、我々青年はなにもやらなくていいのでしょうか?こんな時だからこそ、我々大洲青年会議所は知恵を絞り、できるやり方を精一杯模索し、行動に移すべきです。

地域に、まちづくりや人づくりを通して地域貢献をする団体が他にたくさんあったとしても、できる可能性をメンバー同士でとことん模索し、行動していくことで、お互いに成長できる組織である大洲青年会議所は、自信を持って誇れる団体です。

我々は、大洲青年会議所の運動にプライドと責任を持ち、一年間失敗を恐れず共に学び、共に成長できる「機会」を楽しみながら、一歩ずつ共に歩んでいきます。

 

[青年会議所が存在する意義]

「青年会議所ってなにをしている団体なの?」と、青年会議所を知らない方から質問された場合、皆さんはなんと説明しますか?

ある人は、「地域のためにまちづくり事業をしている団体」と、答える方もいれば、「ボランティア活動を通じて地域貢献をしている団体」と、答える方もいるでしょう。青年会議所の3 信条は「修練」「奉仕」「友情」ですが、その3 つの中でも私が一番大事だと考えることは、修練(自己成長)だと考えております。青年会議所は、本人の意志次第で国際交流、青少年との交流等たくさんの学びの「機会」で溢れています。まずは自分の意志で学びの機会をつかみ取るよう行動しないと、なにも得るものはありません。1 つの目標に対して共に知恵を振り絞り、失敗を恐れず積極的に行動することで初めて本当の友情が生まれ、積極的な行動を通じて自己成長をすることで、初めて地域や会社や家族に奉仕ができると考えます。青年会議所の一番の使命は、運動を通じて積極的に行動できる人材を1 人でも多く地域や企業に送り出し、地域をより良いものに変えていくことです。青年会議所の存在意義を意識して運動を進めて参ります。

 

[魅力溢れるまちづくり]

現在の日本は、グローバル化の進展、ライフスタイルの変化や少子高齢化によって、新たな社会システムの構築が求められています。私達の地域でも、これから急速な高齢化が進むことによって、地域の担い手不足によるコミュニティの低下が懸念されています。そこで、地域の未来を築いていく上では、この地域に住む若い世代の人たちには、自分達が住む地域により一層の関心をもってもらうことが必要です。そして、地域の特性を活かしたまちづくり事業へ積極的に地域の方を巻き込んで参加してもらうことで、誰もがこの地域を構成している一人であることを認識していただくことが重要であります。そうすることで、若き情熱と未来へと繋がる魅力溢れるまちづくりができると確信します。メンバーには、今後もこの地域の活力を維持していく為に、自分達の地域に愛着と誇りをもって、青年会議所運動に取り組んでいただきたいと考えます。そして、「自らの地域は自らでつくる」という主体的に行動する人材が溢れる地域にして参ります。

 

[メンバーの資質向上]

我々青年会議所は、明るい豊かな社会の実現のために、仲間と切磋琢磨し、人間力を高め、情熱を傾けて活動している団体であります。しかし、決して青年会議所の中だけで通用する人材を育成するのではなく、地域社会と真剣に向き合い、豊かな人間力によって、地域のために貢献できる人材を育成することが大事なことです。その為には、我々は青年会議所運動を通して多くのことを学び、社会から必要とされる人材にならなければなりません。そして、我々はこの地域の人々の心を動かし、自分の周りのために行動できる豊かな人間性をもった人材を、地域に多く輩出していくことでこの地域に寄与して参ります。

 

[共に成長できる同志を増やす]

郷土愛を胸に刻み、地域の魅力を力強く発信するためには、高い志を持つ仲間を一人でも多く増やすことが重要です。少子高齢化に伴う深刻な人口減少と、低迷する地域経済の影響もあり、大洲青年会議所は大幅な会員減少こそないものの、会員数の現状維持がやっとの状態であり、改めて青年会議所の存在意義と、社会的認知度を向上させる必要があります。地域の更なる発展のためには、英知と勇気と情熱を持った青年の積極的な行動が不可欠です。そのために会員拡大はメンバー全員が当事者意識を持ち、最も重要な継続事業として真剣に取り組む必要があります。

青年会議所の運動を通じて得られた、素晴らしい経験や機会を共感してもらうことで、次世代のリーダーとなり得る同志を積極的に獲得していきます。

 

[次世代を担う主役を育てるために 私達メンバーも成長する]

近年、インターネットやスマートフォンの普及が急速に進み、便利になった一方で子ども達は、SNS でのイジメやスマホ依存など、多くの問題を抱えております。様々な物で溢れ、子ども達を取り巻く環境が変わり、子ども1 人1 人が様々な選択ができる中で、我々青年は子ども達になにを伝えて、どのように導いていけば良いのでしょうか。かつて自分達が子どもであった際に、近所の大人の人に時には厳しく、時には優しく教えてもらい、地域の大人で子ども達の健全育成を担っていました。しかし最近では地域コミュニティの低下もあり、地域の大人が子ども達に関わる機会も減少しております。我々大洲青年会議所メンバーは、子ども達が抱える問題や現状を調査し、子ども達と共に事業を行い、共に問題を解決で来るように指導力の向上を図っていきます。

 

[結びに]

新型コロナウイルス感染拡大の終息が見えないなか、もしかしたら当初思い描いていた事業が実施できない可能性があります。我々は仕事や家庭の安全があって、安全を確保してからの青年会議所です。ですが、私は参加者の安全面を考慮しながら、手法を変えてでもギリギリまでやる方向で進めていただきたいと考えております。

経済優先、人命優先など様々な考え方がある中、誰も今のところはっきりとした答えを持っていないと思いますが、青年会議所だからこそ、やれる方向を最大限模索し、失敗を恐れず積極的にチャレンジしていきましょう。

どのような結果となろうが、英知と勇気と情熱をもって諦めずにメンバーで取り組んできた経験や「機会」は、必ず将来の糧となると信じて一年間頑張っていきましょう。