2022 年度 一般社団法人 大洲青年会議所
理事長所信
一般社団法人 大洲青年会議所
第 69 代理事長 石田脩平
【 はじめに 】
1983 年 12 月 13 日生まれ、いて座の B 型、現在 38 歳、石田脩平と申します。
一般社団法人大洲青年会議所(以下、JCI 大洲)、第 69 代理事長の職をお預かりさせていただきます。
2022 年、第 69 代理事長として、私がやりたいこと、
それは、JCI 大洲が、『メンバーのための組織』になること。
地域のために、子供たちのために、それも確かに必要です。
ただし、それも、一緒に活動できるメンバーがいてこその話。
人がいて、会が成立し、行動ができ、地域を元気にできる。
JCI 大洲は 2022 年、期首の正会員数 20 名でスタートを切っております。青年会議所の正会員は年齢上限 40 歳と定款で決まっております。そのため、今年 3 名、来年 5 名の卒業も確定しております。メンバーの会費のみで活動している我々は、10 名程度では地域を元気にできる活動することに自信を持てません。仮に 10 名で活動したとしても、魅力の少ない青年会議所では存在意義はなくなり、会の存続の必要性が問われ、その先は解散という決断になると考えております。
自分にとって、魅力のある「会」であれば、入会したい!と思いませんか?
私は、青年会議所が、JCI 大洲が、魅力のある「会」であるからこそ、この先も続けたい、また、入会してよかったと心から想っています。
【 『無条件で奉仕する愛』で行動する、青年会議所という組織 】
私は、2018 年、西日本豪雨災害の年に JCI 大洲に入会させていただきました。あれから 3
年半、まだまだ災害当時の生活に戻ることができない方々にお見舞いを申し上げます。また、第一線で減災・防災にご尽力されておられる皆様に、御礼を申し上げます。
事実、災害は発生しました。その中で、できることもありました。
JCI 大洲は、災害発生のわずか2日後には大洲市社会福祉協議会の敷地内に、資機材提供の窓口を立ち上げ準備をし、3日後には宇和島青年会議所をはじめ、多くの青年会議所メンバ ーが大洲の地に資機材とともに、応援にかけつけてくれておりました。青年会議所は、一般のボランティアの方々がまともに集まっていない状況下で、すでに多くの物資と人的支援
をしていました。
この光景を目の当たりにし、
青年会議所という組織の団結力と行動力に、甚だ驚きを覚えました。
青年会議所はまさしく、「無条件で奉仕する愛」で行動する組織です。
【 『機会』に溢れている、青年会議所という組織 】
青年会議所は大洲だけでなく、愛媛県内にも南から宇和島、八幡浜、松山、今治、西条、新居浜、法皇と 7 つの地域で存在・活動しており、日本には JCI 大洲を含めて 691 地域で活動している 20 歳から 40 歳までの約 3 万人の同志がいます。また、この青年会議所は日本の団体ではありません。1944 年にアメリカを始め 8 か国で国際青年会議所(JCI)が発足し、1951 年に日本が加盟しております。同じ世代の同志です。青年会議所メンバーに変わりありません。行く!と言えば、世界への「機会」はここにあります。
私は 2020 年、愛媛ブロック協議会のお金の管理とコンプライアンス遵守するというお役目
をいただき、JCI 大洲から、(公社)愛媛ブロック協議会に出向をさせていただきました。入会後 1 年も経っておらず、また、青年会議所の右も左もわからない状態の私に、お金の管理とコンプライアンス遵守のお役目いただけた、この「機会」こそ、青年会議所がより楽しくなった変化点であったと考えております。右も左もわからないからこそ、規定を読むことで青年会議所という組織のルールを知ることができ、また、他地域の青年会議所メンバーと事業構築段階での議論ができたからこそ、大洲を超え、他地域のメンバーと深い繋がりを得ることができました。また、メンバーとの交流だけでなく、青年会議所として、事業を構築していく上で行政他、関係各所との折衝など、普段の仕事では関わることのない方々とお会いする「機会」に溢れています。
青年会議所に入ってなくても自分から行動すれば「機会」には溢れているじゃないか?
確かに、その通りです。ただし、「無条件で奉仕する愛」で行動している青年会議所、この活動の中での「機会」は他団体とレベルが違いますし、年会費以上のものを得ることができると信じております。青年会議所は質の高い、「機会」に溢れている組織です。
【 JCI 大洲の 2022 年 】
2022 年、JCI 大洲では「メンバーのための組織」になるべく、
3 つの委員会と 1 つの特別委員会で構成し、活動を展開いたします。
□ 会員開発委員会
「人がいて、会が成立し、行動ができ、地域を元気にできる」
10 名の会より 20 名の会の方が、生涯の友、また人生を豊かにしてくれる人に出会う確率は必ず大きくなります。せっかく入会した青年会議所、メンバーにとって、メンバーを増やすことは、メンバーのためになると信じ、会員の拡大を第一優先とします。
会員候補者を探す際、多くの場合、後継者や若手企業人ばかり目がいきます。そして、
若い経営者っていないなー、と嘆き、次の手を打てなくなります。
JCI 大洲における正会員の条件は、
「20 歳以上 40 歳未満の品格ある、しかも地域社会発展の指導者たらんとする気概のある青年」です。地域社会発展の指導者=経営者・後継者ではありません。
さて、この地域(大洲市・内子町)に年齢枠(20 歳から 39 歳の男女)での対象者はど
れほどいるのでしょうか。
2010 年:11,486 人 ⇒ 2020 年:8,105 人 ⇒ 2030 年:5,875 人
地域経済分析システム(RESAS)調べ<2021 年 7 月現在>
確かに年々対象人口は少なくなっており、人がいないと嘆くのは仕方がない。ただし、後継者や若手経営者の目線を外せば、6,000 人以上の対象者はこの地域にいます。これだけの候補者予備軍がいるのにも関わらず、新規会員が増えないのには、何か理由があるはずです。
自分にとって、魅力のある「会」であれば、入会したい!と思いませんか?
このままの会員数の増減ペースでいけば、来年の 2023 年には解散の話をしていることと考えます。2025 年の創立 70 周年が無事開催できるかどうか、本年が、JCI 大洲が存続できるかのターニングポイントの年になると考えています。
本年、12 名以上の新規会員獲得を目標に掲げます。
ただし、JCI 大洲、創立 70 周年に向け、この先も存続していくためには 35 歳以下の会員獲得が必要になります。20 代後半から 30 代前半の若者が入会したいと思える、魅力ある「会」にするためにはどうすればよいか、メンバーとともに、背水の陣で挑みます。また、メンバーだけでなく、先輩も巻き込み大洲・内子の青年会議所関係者一丸で挑みます。仮に、現在の JCI 大洲の定款や規定が時代に即していないなら改定も視野に入れます。
なお、新規メンバーの獲得だけでなく、メンバー同士が深い繋がりを持てることは、メ
ンバーにとって、青年会議所という組織への所属がメリットになると信じ、メンバー同士の交流にも重きを置きメンバー交流活動もして参ります。
□ 総務・広報委員会
新しい知識を得ることは、喜びであると信じています。青年会議所には多くの「機会」があります。その一つに学びの「機会」があります。
メンバーにとって、質の高い学びの「機会」を得られることは、メンバーのためになる
と信じ、例会アワーでの学びの充実を図っていきたいと考えております。
例えば、持続可能な開発目標(SDGs)然り、テレビ会議のアプリである ZOOM も然り、先駆けて運用していたのは青年会議所であると考えております。
SDGs に関して、今でこそ、銀行や企業にも浸透されてきましたが、JCI 大洲で周知さ
れた 2018 年当時、私の知り合いのほとんどの方に SDGs のバッチを付けている人=JC と誤認されるレベルでした。SDGs そのもの、また、その取り組みについて紹介することで、少なくとも、仕事・プライベートで関わりをもてた方に対して、私なりに青年会議所の掲げる、「地域のリーダー」の一役を担えたと考えております。
また、ZOOM では、コロナ禍で会合ができなくなる中、JCI 大洲の月1回の例会が止ま
ったのは 2020 年 3 月の 1 回のみです。それ以降、すぐに web に切り替え、運動は止まりませんでした。ZOOM はコロナ禍以前より身近にありました。それも青年会議所活動で学び、実践できていたからになります。仕事上でもすんなりと web 会議の導入ができました。
全国に 3 万人以上の会員がいる青年会議所、このネットワーク上には、最新の情報が飛
び交っております。メンバーのためにどんな学びを提供するか、青年会議所のネットワ ークを有効に活用し、議題をメンバーで考え、質の高い学びの「機会」を設けます。また、「無条件で奉仕する愛」で活動する青年会議所は、利益だけの追求ではなく、本当に必要なこと、この追求を行っております。青年会議所に所属しているからこそ、得られる学びの「機会」であることが、他団体にない強みだと考えております。
「機会」の提供と同時に、今後のためにすべきこと、それは、広報です。すばらしい「機
会」をメンバーに提供するのはもちろんのこと、その学びや活動を地域に発信していくのも地域のリーダーを目指す、我々の使命だと考えております。JCI 大洲が地域の輪を広げ、地域の各団体とパートナーシップで活動を進めていきます。
□ 経営・社会開発委員会
我々が活動する大洲市・内子町の地場産業、従事している人は歴史や伝統、素材の良さ、持続可能な開発目標のゴールでもあることを知っていても、地域に住んでいる特に若い世代の人、また、県内外の方々に知られているでしょうか。
私の住む地区は若い世代はチラホラで、高齢の方々が 8 割以上を占めています。私だけ
でなく、多くのメンバーの地区も似たような状況ではないかと考えます。メンバーにと って、10 年、20 年先の将来を見据えたとき、自分、家族、そして会社にとっても、若い世代の仲間はある一定数いる方がよいと信じております。我々が活動する地域に人を
呼び込むことはメンバーのためになると考えております。
新型コロナウィルスの感染拡大による働き方の変革により、生活拠点が都会から地方へ移り変わっています。一方、田舎からは市街地や都会へ流出しております。田舎からの流出の一番の原因は働き先がないことではないでしょうか。また、同時に賃金の面もあるかもしれません。しかし、求人情報を見る限り、働き先がないわけではありません。だとすると、賃金は別として、その仕事や地域に「魅力」があれば食い止められる流出はあるのではないでしょうか。今こそ、地場産業の魅力を、我々が地域のリーダーとなり、外に発信していく必要があると考えます。また、メンバーだけでなく、進路の分岐点を間近に迎えている高校生と協同することで、リアルな意見や発想をくみ取ることができ、より深い事業にできると考えております。
また、メンバーにとって、強いまちであるべきと考えております。そのため、地域の関
係機関と防災協定を締結し、災害に強いまち、災害に強いメンバーでありたいと考えます。なお、単に紙ベースでの締結だけでなく、締結先関係機関と定期的な確認も約束した上での締結を考えております。
□ 特別委員会
新型コロナウィルスの感染拡大により、部活動も遊びも制限された子どもたち、我慢できない大人たちの会食や会合がメディアで報道されている中、よく我慢してくれたと、本当に心から敬意を表します。我慢してくれた子どもたちの笑顔を見たい。そしてその笑顔を親御さんに見ていただきたい。今年こそ、おまつり村を開催します。
新型コロナウィルスの感染拡大防止により、2020 年・2021 年と 2 年間大洲まつりは中
止となりました。大洲まつりの中止により、JCI 大洲が担ってきたおまつり村の中止も余儀なくされました。2021 年は感染防止対策を徹底することでの単独開催も視野に入れ、検討を進めていきましたが、地域の賛同を得られない以上、中止という判断をさせていただきました。今年こそは実施できると信じております。また、仮に 2022 年も 2021 年と同じ状況だったとしても、地域から賛同を得ることができる形をメンバーで考え、子供たちの笑顔を見ることができる事業を構築します。
【 結びに 】
JCI 大洲は「メンバーのための組織となること」を軸に 2022 年の活動を進めて参ります。 「無条件で奉仕する愛」で活動する青年会議所です。
「メンバーのための組織」≠「メンバーにとって楽(ラク)な組織」
面倒なこともたくさんありますが、すべてはメンバー自身に返ってくると考えております。メンバー、将来のメンバー、そして青年会議所活動にご理解とご支援をいただきます皆様、皆様との出会いに感謝をし、また、皆様のご健康とご多幸をお祈りし、理事長所信とさせていただきます。1 年間、どうぞよろしくお願いいたします。